2020年09月05日

9月に入り相場が不安定となったが、来週以降も注意が必要か。

昨晩4日の米国株式市場は前日3日の大幅下落に続き、主要な株価指数は再び下落した。ダウ平均株価は前日比159ドル安の小幅続落となり28100ドル台で取引を終えている。昨晩のダウ平均株価は前日終値を僅かに上回って寄り付き、取引開始直後から上昇した。一時は5日移動平均線を超えて28500ドルを超える高値を付けたが急落し25日移動平均線を大きく割り込み27600ドル台まで下落した。場中後半には徐々に値を回復し25日移動平均線を回復した。終値では前日安値を超えた値位置で取引を終えている。

ボリンジャーバンドでは0~1σの株価レンジの中盤上寄りから取引を開始し1σを超える高値を付けた後は大きく下落し−1σ~0の株価レンジ中盤まで下げた。終値では0~1σの株価レンジの中盤で取引を終えている。昨晩のダウ平均株価は寄り付きから上昇し高値を付けた後、一気に800ドルほど急落するという典型的なジェットコースター相場といわれるような値動きとなっておりハラハラドキドキの相場だったといえる。
(*>д<)

S&P500指数は前日比0.81%安の小幅続落となった。昨晩のS&P500指数は前日終値から下げて寄り付き、一時は前日プラスへと上昇したが、そのまま大きく急落し25日移動平均線を大きく割り込んだ。その後、値を戻し25日移動平均線を回復して取引を終えている。ボリンジャーバンドでは0~1σの株価レンジの中盤上寄りから取引を開始し1σまで上昇するも反落し-1σ近くまで大きく下落した。その後、終値では0~1σの株価レンジ中盤まで値を回復している。

そしてNASDAQ指数は前日比1.27%安の大幅続落となった。昨晩のNASDAQ指数は前日終値から下げて寄り付いたが上昇し、取引開始直後に高値を付けた。しかし、他の株価指数と同じく急落し大きく値を下げ25日移動平均線を深く割り込んだ。その後は値を徐々に回復し25日移動平均線を僅かに上回って取引を終えている。ボリンジャーバンドでは0~1σの株価レンジ下寄りで寄り付き、一時0~1σの株価レンジ中盤まで上昇するも急落し一時的には-1σを割り込むほど深く下落した。その後は徐々に値を回復し0~1σの株価レンジを回復したところで取引を終えている。
(*・д・)

昨晩発表された米国の8月雇用統計は雇用者数が増加し4ヶ月連続の労働市場の改善が見られた。雇用の増加ペースは鈍っているものの増加傾向にある。この報道が市場投資家に景気回復の期待を抱かせ、昨晩の米国株式市場では取引開始後は上昇した。しかし米国では7月末から疫病騒ぎを巡る追加の経済支援策について米国議会で政府与党と野党で対策規模や内容で議論が難航しており合意への目途が立っていない状況が長引いていた。そんな状況のなか、昨晩、米副大統領は2021会計年度の予算に関し現米国政権と米国議会で11月の大統領選までつなぎ予算を手当てすることで合意したと発表した。これにより予算の失効により政府機関などの閉鎖が回避されるが、疫病騒ぎを巡る追加の経済支援策の合意がさらに遠退いたとして売りが加速し急落となった。

9月に入りダウ平均株価が疫病騒ぎ前の水準に達した翌営業日には米国株式市場で大幅な下落が起きた。その影響を受けて東京株式市場も下げ渋りは見られたものの前日比マイナスとなり軟調な相場となっている。米国では9月底値と言われるアノマリーがあり9月は1年の中で陰線となる確率が一番高い月という。そして8月に陰線出ると9月は陽線になり易く、8月に陽線出ると9月は陰線になり易いといわれる。そこで米国株式市場の影響を受けやすいとされる日経平均株価の過去10年の9月と8月の月初めから月末までの株価の値上がり率、値下がり率を調べてみた。

2019/9 5.48%<-2019/8 -3.08% ○
2018/9 5.70%<-2018/8 0.98%
2017/9 3.16%<-2017/8 -1.31% ○
2016/9 -2.58%<-2016/8 2.88% ○(大統領選)
2015/9 -7.33%<-2015/8 -8.03%
2014/9 4.65%<-2014/8 -0.56% ○
2013/9 7.57%<-2013/8 -2.09% ○
2012/9 0.38%<-2012/8 2.53% (大統領選)
2011/9 -3.51%<-2011/8 -9.61%
2010/9 6.07%<-2010/8 -7.84% ○

過去10年で8月陰線で9月陽線だったのは5回、8月陽線で9月陰線は1回だった。アノマリー通りの年には○を付けた。8月陰線で9月陰線は2回、8月陽線で9月陽線は2回となっており日経平均株価ではアノマリーが成り立ってないようだ。ところで過去10年で9月陽線となったのは7回で8月陰線は7回となり、8月には下がって9月には上がりやすい傾向となっている。過去10年で9月は平均で1.96%上がっているのに対して8月は2.61%下がっている。そういった点で見ると今年2020年の8月は5.43%の上昇となっており過去には見られない傾向だ。
(#゚Д゚)ノ

さらに今年2020年は大統領選もあるということを踏まえて大統領選のあった年の2016年、2012年を見るといずれも8月に株価の上昇が見られ、2016年9月は下落、2012年9月は小幅上昇となっており、大統領選のある年の8月は強く、9月は弱い相場が見られる。大統領選のある年の9月といえば、それぞれの候補者の政策アピール、選挙活動も活発化し、どちらの候補者が優勢か日々状況が変わる時期でもある。大統領選で勝利する候補者によって、上がる銘柄、下がる銘柄あるので市場は様子見にならざる得ない。そう考えれば8月までに株価を上げておいて9月には利確して現金保有率を高めておき、大統領選の勝者を見極めて10月には仕込んでおきたいといった流れかもしれない。

基本的には大統領選は米国で行われるので米国株式市場が影響を受けやすいが、東京株式市場は米国株式市場とドル円に影響を受ける。米国株式市場が大統領選を前にして軟調な相場が続くようであれば、やはり東京株式市場も弱い相場となり注意が必要となる。また先週、ダウ平均株価は疫病騒ぎ前の水準にまで回復したが、疫病騒ぎもまだ続いており、米中対立も悪化している中、次の大統領も決まっていない状況で29000円を超えて高値を更新をするとも考えづらく、やはり9~10月は一度調整を入れてから11月に高値を目指すという流れが自然なのではないか。

このような状況は日本も同じで次の内閣総理大臣が決定され、政策の詳細がはっきりするまでは一度、市場から資金を抜いて様子を見るといった流れもあってもおかしくない。そう考えると自民党総裁選、衆参両院の本会議での首相指名選挙が実施される9月後半までは米国株式市場の影響を受けつつ、前場は活発な売買があっても後場では売り逃げる相場が続きそうな感じだ。もちろん、その間には疫病騒ぎが拡大するかもしれないし、米中関係が悪化して日本が巻き込まれる可能性もあるので注意が必要な時期となりそうだ。






投資は自己責任です。必要な方は、必ず自ら情報の真偽を確かめて下さい。


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pritts3039 at 22:33コメント(0) |  | 所感 

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